自宅サロンを開業する際には、居住空間と店舗スペースを区別しづらいという課題があります。店舗スペースの生活感をなくすためには、リフォームが有効な手段となります。今回は、リフォームで自宅サロンを開業する際のポイントや費用、注意点について詳しく解説していきます。
【自宅サロンを開業するメリット】
自宅サロンを開業するメリットとして、以下の2点が挙げられます。
1. 開業資金・ランニングコストを抑えられる
自宅サロンを開業する際には、物件を取得する必要がないため、家賃の支払いや初期費用を抑えることができます。また、自宅=店舗となるため通勤時間がなくなり、空き時間に家事や子育てを行うことも可能です。完全予約制で施術を行えば、自分のペースで稼働することもできます。
2. 事業を始める際のハードルが低い
自宅サロンを開業する際のハードルは比較的低く、独自のビジネスモデルを構築しやすいです。自分のペースで働きたい方や、少ない資金でサロンを始めたい方にとって、自宅サロンは魅力的な選択肢となります。
【自宅サロンを開業するデメリット】
一方で、自宅サロンを開業する際には以下のデメリットも考慮する必要があります。
1. 日常生活と仕事を区別しづらい
自宅を店舗として活用すると、日常生活と仕事を区別しづらいという課題があります。お客様に快適な空間を提供するためには、施術スペースや待合室の整備に力を入れる必要がありますが、その結果、居住空間が窮屈になる可能性があります。プライベートに支障が出ないように、導線や間取りには十分な配慮が必要です。
2. 店内の生活感を徹底的に隠す必要がある
自宅サロンの成功のためには、店内の生活感を徹底的に隠すことが重要です。玄関や待合室に家族の私物や生活の痕跡が残っていると、お客様の気分を下げてしまう可能性があります。リフォームによる内装や外観の整備が必要です。
【自宅サロンのリフォーム工事の内訳】
自宅サロンをリフォームする際の工事の内訳は以下の通りです。
1. 設備工事
施術スペースを仕切るドアやパーテーション、受付カウンターなどの設備を導入する工事が必要です。サロンの規模によって異なりますが、予算をあらかじめ決めて必要な設備を選定しましょう。
2. インフラ工事
自宅に備わっているインフラだけでは不十分な場合がほとんどです。コンセントの増設、インターネット回線の整備、電気容量の変更、給排水設備の増設などが必要です。お客様が快適に施術を受けられる環境を整えるためには、こうした工事が欠かせません。
3. 内外装の工事
内装で床や壁のリフォーム、インテリアの設置、外装で看板の設置や庭の整備などを行います。特に防音工事には注意が必要です。施術中に近隣の騒音や自宅の生活音が聞こえると、お客様がくつろげない可能性があります。
【自宅サロンのリフォーム業者選びのコツ】
自宅サロンのリフォーム業者を選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。
1. 美容サロンの施工実績が豊富な業者を選ぶ
工事のクオリティや得意とする分野は業者によって異なります。美容サロンの施工実績が豊富な業者を選ぶことで、理想のサロン作りを実現しやすくなります。
2. 複数の業者から見積もりを取る
自宅サロンのリフォームの予算は目安であり、複数の業者から見積もりを取ることでより正確な相場を把握できます。また、業者と直接話すことで信頼性やマナーや態度を確かめることもできます。
【自宅サロンをリフォームする際の注意点】
自宅サロンをリフォームする際には以下の注意点に留意しましょう。
1. 保健所の基準を満たす
一部の施術には保健所の届け出や営業許可が必要な場合があります。施術スペースや待ち時間用のスペースを明確に区別し、床や壁には液体が浸透しない材質を使用するなど、基準を満たすように工事を行いましょう。
2. 快適な利用を考慮した間取り検討
自宅サロンの間取りは、お客様やスタッフ、住人が快適に利用できるように検討する必要があります。お客様やスタッフの動線を住人の動線と区別し、サロンのコンセプトに合わせた雰囲気作りを行いましょう。
自宅サロンをリフォームする際には、自宅と店舗の区別を明確にするための工夫や保健所の基準を満たす工事が必要です。また、リフォーム業者の選定や予算の見積もりも重要なポイントです。自宅サロンを開業する際には、これらのポイントを参考に計画を進めてください。
