1日に必要な鉄分の摂取量
男性10mg、女性18mgが1日に必要な鉄分の摂取量です。
鉄分の摂取量はアメリカは日本の1.7倍といわれています。70ヶ国ほどが食品に鉄分を添加することを義務付けているため意識せずとも必要な鉄分を摂取することができているのです。
日本では鉄が添加されている食品はまだまだ少なく、意識して鉄分を摂取しなければなりません。
日本人の貧血の人の割合は男性で約10%、女性で約13%であり、10人に1人は貧血と言われています。
鉄分が不足するとどうなる?
鉄分が不足しているとどのような症状が出てくるのか…
貧血、疲れが取れない、だるさ、頭痛、疲れているのに眠れない(不眠)、肌荒れ、イライラなどが起こります。原因のわからなかった不調が鉄分をしっかりと摂取することによって改善されたなんてこともあるようです。
貧血のメカニズム
血液中の鉄分がヘモグロビンになり酸素を運ぶのですが、鉄分が不足しているとヘモグロビンが減り酸素がうまく身体に供給されなくなるため貧血を引き起こします。ヘモグロビンにならなかった残りが肝臓に行き貯蔵されます。これを貯蔵鉄といいます。
筋肉で産生されるエネルギーも鉄分がもとになるので、鉄分が不足するとエネルギーの産生量が減りだるさの原因になります。
また鉄分が不足すると脳ではセロトニンやドーパミンの産生が減り、イライラや不眠を引き起こしたり、特に肌では鉄分が新しい肌の材料となるため肌荒れを引き起こすのです。
隠れ貧血
血液検査で貧血を指摘されたことはないけれど鉄不足…隠れ貧血の人が増えているのだそうです。血液検査で貧血の項目はヘモグロビン(Fb)という項目になりますが、貯蔵鉄はまた別のフェリチンという項目になります。
このフェリチンという項目ですが一般的な血液検査に含まれていないことが多くなかなか隠れ貧血に気が付くことがむずかしいかもしれません。
隠れ貧血ですが、20~40代の女性の60%が当てはまるといわれています。
特に鉄分を摂取すべき人
妊婦・授乳期の女性
胎児や乳児に鉄分が不足すると脳の発達に影響するとも言われています。
性別問わず…10代の成長期の人
成長期には筋肉も発達しますので、筋肉量の増加に見合った血液赤血球を必要とするため、材料となる鉄の必要量も増加するためとても大切です。
スポーツをする人
同じ理由で筋肉の増加に伴い鉄の必要量も増加するので摂取すべきといえます。
ダイエットをしている方や小食の人
食事量が少ないと食事から摂取できる鉄分量が減ってしまうため意識をして鉄分を摂取すべきです。
鉄分の摂取のし過ぎは肝臓に負担がかかることがあるので1日の目安量をしっかりと守って適切な鉄分補給をしましょう。
鉄分が含まれる食べ物
鉄分も非ヘム鉄とヘム鉄の2種類があります。ヘム鉄と非ヘム鉄の大きな違いですが鉄分子がたんぱく質に覆われているかどうかです。
非ヘム鉄は鉄が剥き出しですが、ヘム鉄は鉄がたんぱく質に覆われています。ヘム鉄はこのたんぱく質のおかげで食物繊維やタンニンなど他の成分の吸収阻害を受けにくく吸収率が良いのです。
ヘム鉄が多い食品には、レバーや牛もも肉などの赤身の肉をはじめ、かつおやまぐろなど赤身の魚などがあります。
魚の血合いはヘム鉄が豊富ですが、メチル水銀も多く含まれているため、妊活中の女性にはあまり適していないでしょう。
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非ヘム鉄が多く含まれる食品には、小豆、枝豆などの豆類や、納豆や豆腐、小松菜やほうれん草などの野菜やひじきなどの海藻類などがあります。
野菜から摂取できる非ヘム鉄は酸化してしまうためなかなか摂取しにくいかもしれません。必要に応じてサプリを飲むなどして鉄分補給をしてみてはいかがでしょう。
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