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ダイレクトリプログラミングと美容【肌が若返る?利点と欠点をご紹介】 

リプログラミングとは

細胞には「〇〇細胞になって働く」「X回目の細胞分裂で終わり」という情報がプログラムされています。

加齢に伴い「現在Y回目の分裂」というふうに、カウントされて行きます。

こうして徐々に細胞分裂が進んでいき X回目の分裂を終えると、細胞の再生が行われずに 老化→老衰 というプロセスを辿って行きます。

 

リプログラミングとはこの情報を0に戻すこと。

細胞は「まだ0回目の分裂」「△△細胞になって働く」という情報に置き換わるので、生まれた時の細胞を自由自在な形に変えていくことができます。

 

ダイレクトリプログラミング

従来のリプログラミングの方法としてiPS細胞があります。

iPS細胞は「遺伝子操作」によって、分化前の細胞にまで戻すことでリプログラミングします。

これを必要な臓器や皮膚にまで分化誘導・成長させた後に「移植」します。

 

これに対し、ダイレクトリプログラミングとは分化された細胞のプログラムをそのままの状態で「直接」書き換える技術です。

完全に初期化はする必要はなく、特定の組織の細胞分裂の回数だけを初期化させます。

初期化させたい部位の細胞に転写因子というたんぱく質を直接注入し、細胞のプログラムを初期化させて行きます。

現在行われているマウスを使った実感では、損傷した皮膚や ハゲた髪の再生に成功しています。

参考:https://www.amed.go.jp/content/000084062.pdf

 

ダイレクトリプログラミングの美容への利点

最大の利点はその即効性です。

iPS細胞では、新しい皮膚に育ててから「移植する必要」があるため、培養に時間がかかりました。

 

ダイレクトリプログラミングなら、すでに出来上がった(分化された)皮膚を初期化するだけなので、より短期で完了します。

おそらく、実用化されるとしたら、エレクトロポレーションなどで遺伝子導入してリプログラミングされるでしょう。

 

ダイレクトリプログラミングの美容への欠点

まだヒトへの研究は途上なので、リスクなどは分かりません。

実用化したとしたら、【簡単】だということ。

 

DNAやRNAといった因子導入は、もともとエレクトロポレーション(電気穿孔法)という技術で導入していました。

肌に応用するのであれば、技術的には誰でもできてしまうので、研修など受けずに施術されてしまう恐れもあります。

 

このあたりの整備がどうなるかも今後のチェックポイントでしょう。

 

エクソソーム点滴

同じく、細胞の若返りに注目されているのは「エクソソーム」です。

こちらはエクソソーム点滴として、すでにクリニックなどで普及しています。

エクソソームでは "メッセンジャーRNA" を包んで、全身の細胞に届けていきます。

このメッセンジャーRNAには「若い頃に戻れ!」という情報を含んでおり、これを全身の細胞に送ることでリプログラム・若返りさせるのです。

 

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